リチウムイオンキャパシタ


リチウムイオンキャパシタは電気二重層キャパシタにくらべてセル内の静電容量は理論上最大約4倍にまで増加させることができ、エネルギー密度が高まります。

大容量キャパシタの今後の展開の中で このリチウムイオンキャパタに対する期待は大きいです。

メリットとしては、電気二重層キャパシタよりエネルギー密度が高い・寿命が長い・温度特性が良い・自己放電が少ないなどあります。

残念ながら、長所ばかりではありません。

電気二重層キャパシタ弱点であるエネルギー密度の低さをカバーしてくれるリチウムイオンキャパタですが、放電時の下限電圧に制限があり、過放電するとセルが劣化してしまいます。

電気二重層キャパシタの隠れたメリットである「過放電OK」は寒冷地で威力を発揮します。
北海道で電気二重層キャパシタとソーラーを組み合わせた製品を使うと冬場、ソーラー面が雪に覆われたり雪に埋まってしまい発電しないため電気二重層キャパシタに充電は行われません。
雪に埋まってしまった場合は雪解けの時期まで過放電したままです。
でも雪解けとともにソーラーから充電された電気二重層キャパシタは生き返ります。
電気二重層キャパシタには過放電制御は不要です。

リチウムイオンキャパタを使った製品においては過放電を起こさせないシステムを構築すると寿命も電気二重層キャパシタ製品に近いし、温度特性は高温部では電気二重層キャパシタを上回ります。
まだまだ単価は高いでしょうが、たくさんの製品に使われることによって安くなって欲しいです。

ますます電池に近い…いや電池を上回るメリット(寿命や温度特性など)もあるので電池屋さんも将来はたいへんかもしれません。